住信SBIネット銀行は、2007年の営業開始以来、次々と新しいサービスや商品を開発し、インターネット銀行の中でも特に順調に規模を拡大してきた銀行です。
【重要】住信SBIネット銀行は2026年8月3日に「株式会社ドコモSMTBネット銀行」へ商号変更されます。2025年10月1日にNTTドコモの連結子会社となり、現在はドコモと三井住友信託銀行による共同経営体制です。個人向けの銀行サービスブランドも、同日から「d NEOBANK」に代わって「ドコモの銀行」へ切り替わります。商号・ブランドが変わっても、利用者側の手続きは不要で、既存のサービス内容に変更はないと公式にアナウンスされています(住宅ローンの商品性・審査基準も現時点で変更の告知はありません)。以下の解説は、2026年7月時点の「住信SBIネット銀行(WEB申込コース)」の内容です。
この記事では、そんな人気の住信SBIネット銀行の住宅ローン(WEB申込コース)の審査や審査基準について解説したいと思います。住信SBIネット銀行の住宅ローンの魅力は低金利と疾病保障サービス(スゴ団信)の充実ですが、これから申し込みを考えている人が気になるのは、住信SBIネット銀行の住宅ローン審査は厳しいのか、甘いのかだと思いますので、そのあたりにも詳しく触れて解説したいと思います。
(住宅ローンの審査基準は一般的に公表されていませんので、解説にあたっては住信SBIネット銀行の公式サイトで公表されている借入条件やよくある質問(Q&A)に記載されている情報を引用しながら、できるだけ正確な情報をお届けできるように留意しています。2026年7月時点の情報です。)
目次
住信SBIネット銀行の金利は低い?
住信SBIネット銀行の住宅ローンの金利が低水準なのは間違いありません。公式サイトによると、WEB申込コース(通期引下げプラン)の変動金利は年0.950%(新規借入・環境配慮型住宅の購入または物件価格の80%以下で借り入れる場合)、物件価格の80%超で借り入れる場合は年1.300%です(いずれも2026年7月1日現在の適用金利。基準金利は年3.525%)。
ネット銀行ならではの低金利に加えて保証料が0円・一部繰上返済手数料が0円という諸費用面の分かりやすさもあり、多くの利用者に選ばれています。金利は毎月見直され、実際に適用されるのは「申込時」ではなく「借入実行日」の金利です。最新の適用金利は必ず公式サイトでご確認ください。
住信SBIネット銀行の住宅ローン審査について
まず、公式の借入条件から確認できる主なポイントを整理します。
| 項目 | WEB申込コースの条件 | 備考 |
|---|---|---|
| 申込年齢 | 満18歳以上満65歳以下 | 最終返済時の年齢は満80歳未満 |
| 借入金額 | 500万円以上3億円以下(10万円単位) | 新規・借換とも。担保評価額による上限あり |
| 借入期間 | 新規借入は1年以上50年以内 | 借入期間により年0.150%の金利上乗せあり |
| 審査結果による上乗せ | 年0.100%〜0.300% | 審査結果によっては表示金利に上乗せとなる場合がある |
| 事務取扱手数料 | 融資金額の2.20%(税込) | 融資金額から直接差し引かれる定率型 |
| 保証料・一部繰上返済手数料 | 0円 | 団信(スゴ団信)の基本保障も上乗せ0円 |
| その他の条件 | 安定かつ継続した収入/団信加入が認められること | 外国籍の方は日本での永住許可が必要 |
審査結果によって金利が上乗せされる点に注意
見落とされがちですが、住信SBIネット銀行の公式サイトには「当社の審査結果によっては、表示金利に年0.1%〜0.3%上乗せとなる場合があります」と明記されています。つまり、審査は「通る・落ちる」の二択ではなく、「通ったが金利が上乗せされる」という結果もあり得るということです。
変動金利が年0.950%の場合、上乗せ0.300%なら年1.250%。借入3,000万円・35年で試算すると、総返済額の差はおよそ180万円にもなります(元利均等・概算)。広告に出ている最優遇金利だけで判断せず、審査結果として提示された金利で総返済額を比べ直すことが重要です。
人物像について
年齢について
住信SBIネット銀行の住宅ローン(WEB申込コース)を利用できる人は、借入時の年齢が満18歳以上満65歳以下で、最終返済時の年齢が満80歳未満である必要があります。(成年年齢の引き下げに伴い、申込可能年齢はかつての20歳以上から18歳以上に変わっています。)
例えば50歳で借りる場合、完済時80歳未満という条件を満たすために、借入期間は最長でも29年程度までとなります。
年収/収入について
住信SBIネット銀行の住宅ローン(WEB申込コース)では年収基準を明確に公表していません。公式の借入条件に書かれているのは「安定かつ継続した収入があること」という表現のみです。ただし、一般的に年収基準を明示していない金融機関の住宅ローンの場合、年収300万円程度が必要と言われていますので、住信SBIネット銀行の年収基準も年収300万円程度に設定されている可能性が高いと考えることができます。
ライバルと言える他のネット銀行などの年収基準(各行の商品概要に基づく参考値)はauじぶん銀行200万円、SBI新生銀行300万円、ソニー銀行が400万円なので、年収基準は標準的と考えておくと良いでしょう(最新の条件は各行公式サイトでご確認ください)。
なお、住宅ローンの審査は様々な項目が総合的に評価されます。また、住信SBIネット銀行はAIを活用した審査にも積極的ですので、低年収の人を一切受け付けていないわけではありません。この年収基準は1つの参考として考えておくようにしてください。
職業について
住信SBIネット銀行の住宅ローンは、正社員、会社役員、自営業、契約社員、派遣社員の方が利用できるとされています。一方、アルバイト・パート・年金受給者・無職の方は原則として利用が難しいとされています(最新の取扱いは公式サイトでご確認ください)。アルバイト・パートで住宅ローンの利用を考えたい人は、雇用形態の制限がないフラット35の利用を検討すると良いでしょう。
国籍・在留資格について
外国籍の方の場合、公式の借入条件では上記に加えて「日本で永住許可を取得していること」が求められます(在留資格の記載がある所定の本人確認書類の提出が必要)。永住許可がない場合は、フラット35など永住権を必須としない商品を含めて検討することになります。
勤続年数/転職について
年収基準と同じく、住信SBIネット銀行では勤続年数に関する規定は明示していません。大手銀行の住宅ローンなどでは勤続3年未満は審査上不利と言われており、住信SBIネット銀行でもその傾向はあると考えておくべきです。なお、WEB申込コースは住信SBIネット銀行自身の住宅ローン商品で、審査の結果によっては保証会社を利用する形になる場合があります。
転職直後の場合の必要書類が以下の通り明示されていますので、逆に言えば転職直後でも受け付けてもらえる、とも言えます。
- 転職時に新勤務先の人事部等から提示された書類の写し1点(雇用契約書あるいは採用通知書等)
- 下記のいずれか
- 年収見込証明書の写し
- 転職後の給与明細(直近6ヵ月分)および賞与明細(支給が無い場合は不要)の写し
団体信用生命保険/健康状態について
住信SBIネット銀行に限らず、民間の金融機関で住宅ローンを組むためには団体信用生命保険(団信)への加入が必要です。加入時には健康状態に関する告知が必要で、保険会社による健康状態や病歴の確認で団信の審査に落ちて、結果的に住宅ローンを組めない可能性もあります。住信SBIネット銀行の借入条件にも「当社指定の団体信用生命保険に加入が認められること」が明記されています。
住信SBIネット銀行の団信は「スゴ団信」と呼ばれ、借入時50歳以下なら金利上乗せなしで3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)の50%保障と全疾病保障が基本付帯される充実の内容です。さらに、健康上の理由から通常の団信に加入が認められない方でも、加入条件を緩和した「ワイド団信」に年0.300%の金利上乗せで加入できる場合があります。かつて住信SBIネット銀行はワイド団信を取り扱っていませんでしたが、現在は取り扱いがあります(ワイド団信の場合、全疾病保障などの特約は付保されません)。保障の詳細・支払要件は公式サイトの保障内容ページでご確認ください。
ワイド団信の条件(上乗せ金利や保障範囲)は金融機関によって異なるため、健康状態・病歴に不安がある人は、同じくワイド団信を取り扱うauじぶん銀行なども含めて比較・検討すると良いでしょう。
収入合算/ペアローン/連帯債務について
住信SBIネット銀行では夫婦、家族、親子などで協力して1つの住宅を購入する収入合算やペアローンに対応しています。ペアローンは原則として同居する親族とそれぞれが主債務者となり、相互に担保提供者となる方式、収入合算は同居家族の収入を合算し、その方を連帯保証人とする方式です(ペアローンは二人とも同一商品への申し込みが必要で、それぞれが審査を通過する必要があります)。住信SBIネット銀行は資金使途の「ご家族」の範囲に同性パートナーも含めるなど、利用しやすさの改善を続けている点も特徴と言えます。
資金用途
対象住宅について
本人および家族が住む自宅が対象です。セカンドハウス、投資目的物件・事業用物件・賃貸用物件への利用は不可となっています。また、土地のみの購入・市街化調整区域の一部物件・借地・保留地・離島などの物件も取扱対象外です。この点は一般的な住宅ローンの基準と同様です。
なお、事務取扱手数料・登記費用・火災保険料・固定資産税など、住宅取得に伴う諸費用も資金使途に含めて借り入れできます(仮審査申込時に諸費用分を上乗せした借入金額を入力します)。対象物件の面積などの細かな基準は、公式サイトの借入条件・商品説明書でご確認ください。
つなぎ融資/分割融資について
WEB申込コースでは、つなぎ融資(ブリッジローン)と分割融資は取り扱っていません(公式の「お取扱いしていないケース」に明記されています)。ただし、注文住宅で土地を先行取得し、その後に建物を建てるケースでは、土地購入時と建物完成時の2回に分けて融資を実行できる「土地先行プラン」を利用できます。着工金・中間金・最終残金のように複数回にわたる支払いのための分割融資には対応していないため、建築スケジュールと資金の出入りを事前に必ず確認してください(対面相談コースなど他のコースの取り扱いは公式サイト・銀行代理業者でご確認ください)。
つなぎ融資に対応するネット銀行としては楽天銀行が知られており、変動金利の低金利が魅力の金利選択型住宅ローン、手数料・金利が低水準のフラット35があります。また、SBI新生銀行もグループ会社のアプラスを通じたつなぎ融資に対応しており、注文住宅の資金計画が立てやすい住宅ローンの1つです。条件を比較して、自分の建築スケジュールに合うものを選ぶと良いでしょう(各社の最新の取扱状況は公式サイトでご確認ください)。
融資金額について
融資金額は500万円以上3億円以下(10万円単位)です。新規借入では融資対象物件の担保評価額に500万円を加算した金額の範囲内、借換では担保物件の担保評価額の200%以内という条件が付きます。事務手数料や不動産会社への仲介手数料などの住宅購入に伴う諸費用についても、住宅ローンに含めて借り入れできます。
なお、借り換えの場合、借入金額の上限が担保評価額の200%以内と設定されているため、物件評価額が住宅ローン残高を下回っていても、審査により借り換えできる可能性があります。世の中には物件評価額の90%までしか住宅ローンを貸し出さない銀行もあるので注意が必要だったりするのですが、住信SBIネット銀行であればそのような心配は比較的少ないと言えます。
融資期間について
住信SBIネット銀行の住宅ローンは新規借入で1年以上50年以内です。ただし、借入期間によっては住宅ローン金利に年0.150%が上乗せされます(上乗せの詳細は公式サイトでご確認ください)。長期の借入期間を選べば毎月の返済額を抑えられる一方、総返済額は増えるため、上乗せ金利も含めて比較することが大切です。
借り換えの場合は、原則として「35年-借換対象の住宅ローンの経過期間」が借入期間の上限です(当初35年超で借りた住宅ローンを借り換える場合は、その残存期間が上限)。毎月の返済額を軽減したい、つまり、残りの返済期間が10年のところを借り換えで20年にするなどの調整を希望する場合は、SBI新生銀行がおすすめです。
審査の流れと審査期間
WEB申込コースは、仮審査・正式審査・契約までをLINEまたはWEBで完結できます。公式サイトが示す目安は次のとおりです(2026年7月時点)。
| ステップ | 内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 1. 仮審査 | スマホ・パソコンで申込情報を入力 | 最短即日(営業日)で結果通知 |
| 2. 正式審査 | 必要書類をアップロード(郵送も可) | 1週間〜10日程度 |
| 3. 契約手続き | WEBまたは書面で契約 | — |
| 4. 融資実行 | 本人名義の当社口座へ入金 | 仮審査から最短1カ月半程度 |
物件の引き渡し日から逆算すると、余裕をみて2カ月前後は確保しておきたいスケジュール感です。適用金利は借入実行日の金利になるため、金利が上昇局面にある時期は、実行までのタイムラグも意識しておきましょう。
諸費用(手数料)について
審査に通っても、諸費用の見積もりを誤ると資金計画が崩れます。公式サイトに記載された主な手数料は次のとおりです(すべて税込・2026年7月時点)。
| 手数料 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 事務取扱手数料 | 融資金額の2.20%(税込) | 融資金額から直接差し引かれる。3,000万円なら66万円 |
| 保証料 | 0円 | 保証会社への保証料は不要 |
| 一部繰上返済手数料 | 0円 | 変動・固定特約期間中とも無料 |
| 全額繰上返済手数料 | 変動金利期間中は0円/固定金利特約期間中は33,000円(税込) | 借り換え・完済時に注意 |
| 条件変更手数料 | 5,500円(税込) | 返済条件の変更時 |
事務手数料が定率型(2.20%)である点は、諸費用を抑えたい人にとってはデメリットになり得ます。定額型の事務手数料を採用する銀行(ソニー銀行など)と比べる場合は、金利だけでなく「金利+諸費用」の総支払額で比較しましょう。
住宅ローン審査書類
| 正社員 | 契約社員・派遣社員 | 自営業・個人事業主 | 会社役員・社長 | |
| 健康保険証 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 住民票または住民票記載事項証明書 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 源泉徴収票 | ○ | ○ | ○ | |
| 住民税決定通知書 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 会社の決算書3期分(勘定科目内訳明細書を含む) | ○ | |||
| 確定申告書3年分(付表を含むすべての申告書類) | ○(確定申告をしている場合) | ○ | ○(確定申告をしている場合) | |
| 所得税の納税証明書3年分 | ○ | ○ | ||
| 物件に関する書類 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 借り換えに関する書類(返済予定表) | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 住宅ローンの返済が確認できる過去1年分の通帳(借り換えの場合) | ○ | ○ | ○ | ○ |
※必要書類は申込内容によって追加される場合があります。最新の一覧は公式サイトでご確認ください。
住信SBIネット銀行の住宅ローン審査に関するよくある質問
審査に通れば、必ず広告どおりの金利で借りられますか?
いいえ。公式サイトに「審査結果によっては、表示金利に年0.1%〜0.3%上乗せとなる場合があります」と明記されています。審査結果として提示された金利で、総返済額を計算し直すのが正しい進め方です。
仮審査から融資実行まで、どのくらいかかりますか?
公式の目安は、仮審査が最短即日(営業日)、正式審査が1週間〜10日程度、仮審査から融資実行まで最短1カ月半程度です。物件の決済日から逆算し、余裕をもって申し込みましょう。
つなぎ融資を使って注文住宅を建てられますか?
WEB申込コースはつなぎ融資・分割融資に対応していません。ただし、土地の先行取得には「土地先行プラン」(2回に分けて融資)が利用できます。着工金・中間金の支払いが必要な建築計画では、つなぎ融資に対応する金融機関と比較してください。
外国籍でも申し込めますか?
日本で永住許可を取得していることが条件です。永住許可がない場合は、フラット35など永住権を必須としない住宅ローンを検討することになります。
2026年8月の商号変更で、審査基準や返済条件は変わりますか?
公式発表では、商号変更・サービスブランド変更にあたって利用者側の手続きは不要で、既存のサービス内容にも変更はないとされています。住宅ローンの商品性・審査基準の変更は現時点で告知されていませんが、今後の変更の有無は公式サイトでご確認ください。
【まとめ】住信SBIネット銀行の住宅ローン審査は厳しい?
このように、全体的には住信SBIネット銀行の住宅ローン審査が特段厳しいわけではなさそうです。実際、国内行で住宅ローン新規実行額No.1(2024年度・同行調べ)とされる規模の融資を実行してきたわけで、審査基準を極端に厳しくしていたらこれだけの実績は積み上がらなかったでしょう。申込年齢の18歳への引き下げ、借入金額の最大3億円、最長50年の借入期間、ワイド団信の取り扱い開始など、利用できる人の範囲はむしろ広がり続けています。
ただし、本文の中でも触れた通り、①雇用形態や健康状態によっては希望に沿えない場合がある ②審査結果によって年0.100%〜0.300%の金利上乗せがあり得る ③つなぎ融資には対応していない、という3点は事前に押さえておきたいポイントです。健康状態に不安のある人はワイド団信(住信SBIネット銀行のほかauじぶん銀行なども取り扱い)を比較する、年収面に不安のある方は楽天銀行(フラット35)などフラット35への申し込みを検討するなどの対応を考えておくと良いでしょう。
また、対面での相談を重視したい方や、返済期間の組み直しを含めた借り換えを検討したい方は、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応し、保証料・一部繰上返済手数料が0円で、上乗せ0円の全疾病保障付団信も選べるSBI新生銀行も比較検討に値する選択肢です。複数行の審査結果(提示金利)を見比べたうえで、総支払額が最も小さくなる借入先を選びましょう。
※本記事の条件・手数料・金利は2026年7月時点の公式情報に基づきます。最新の取り扱い状況は必ず公式サイトをご確認ください。










